CySECによるプラム・マネーへの罰金
キプロスの金融規制当局CySECは、投資アプリ「プラム」の運営会社プラム・マネーCYリミテッド(以下、プラム・マネー)に対して、複数のEU規制違反により合計3万ユーロの罰金を科しました。この罰金は、EUの投資会社に対する慎重な監督要件を定めた規則「Regulation (EU) 2019/2033」への違反に基づくものです。プラム・マネーは、適切な資金管理や報告義務を果たしていないことが指摘されました。
プラム・マネーの違反内容
まず、プラム・マネーは規則第9条1項に基づく自己資本要件を満たさず、基本資本、追加資本、二次資本を全ての条件下で維持する義務に違反し、罰金8,000ユーロが科されました。また、第11条1項に基づき、常に最低限の自己資本を保持する必要がありましたが、これにも違反し、同じく8,000ユーロの罰金が科されています。さらに、会社は第43条1項において必要とされる流動資産の保持にも違反しており、これに対しても8,000ユーロの罰金が科されました。
また、プラム・マネーは規則第54条1項に基づき、2023年12月31日の年次報告書を期限内に提出しなかったことが明らかになり、6,000ユーロの罰金を追加で科されました。このように、プラム・マネーは複数の違反を犯し、CySECから厳重な処罰を受けることとなりました。
CySECの判断基準と罰金の根拠
CySECが罰金額を決定する際、規制違反の深刻さや顧客の利益保護の重要性が考慮されました。プラム・マネーが資産管理を怠り、重要な報告義務を怠ったことが問題視されています。また、同社はこれまでに同様の違反歴がなかったため、これも罰金額に影響しました。
今後の影響
今回の罰金処分は、プラム・マネーだけでなく、他の投資会社にも適切な資産管理と報告義務の重要性を再認識させるものとなりました。CySECは、このような規制違反が発生しないよう、今後も厳しい監督を続けていくとしています。